2024年12月24日から12月31日にベトナムホーチミンへ視察に行って来ました。
昨年に続いての訪問であることから、ベトナムの食事の美味しさは既に知っていましたが、今回は改めて交通インフラの充実度についてフィリピンとの差を大きく感じる事となりました。
①地下鉄
非常にタイミング良く地下鉄が開業していました。昨年は駅が出来ていたが運行はされておらず、あと数か月で開業予定が1年掛かった事は東南アジアの想定の範囲内とも言えます。
12月22日に開業し、今回12月26日の午後8時頃上り列車に乗車しました。開業を祝い無料開放していたこともあると思いますが、初めての地下鉄という事で多くのベトナム人で満員でしたが、日本の通勤での満員乗車とは異なり、喜びに満ちた人々でその乗車イベントを楽しんでいました。
翌日に再度利用しようと駅に向かったところ、大雨が降った影響で地下鉄は運航停止となっていました。午後6時40分に駅へ着いたのですが、電光掲示板から推測するにその2時間前から停止しているようで、2時間前の雨が降り出し後すぐに止まったと考えられます。なお、停電していたという話を駅員さんから聞きました。
まだ試運転段階で安全を見ての運航計画となっていたのかもしれません。また停電していた(街中は問題ありませんでした)ことも含めて、安定運行には時間が掛かるのかもしれません。
結果、26日は乗車出来ませんでした。
30日に最後の乗車となったのですが、目的の駅に徒歩でたどり着けないというトラブルに見舞われました。
ベトナム最大手のVinhomesの高層コンドミニアム群を視察に伺い、その後に最寄り駅に向かいました。
雰囲気はまさにフィリピンのBGCという感じで、電柱は地中化されており低層階に店舗・レストラン等があり、また近くにモールがあり公園で人々が様々な余暇を過ごしているという感じでした。
当モール前にEV車の充電スポットがあり、満車となっていました。
ビングループにてEV車を販売していると聞いていましたが、ベトナムではEV車が普及しつつあるのではないかと感じました。フィリピンでEV車を充電しているのを見たことがありません。
直線距離では数百メートルしかありませんが、高架道路・広幅員道路に挟まれ孤島の中に存在するような立地となっています。
途中まで横断歩道に従い進むものの、その横断歩道も途中で無くなっていました。路面でコーヒーを飲んでいた若いカップルに行き方を聞くも、英語が通じませんでした(*EFEPI のベトナムランク:63位、日本:92位は誤りだと感じます。)
結果的に地下鉄高架工事に際してセットバックにて空き地となった道路沿いに歩き、一つ手前の駅に行きました。
日常の足として地下鉄を使うというように普及すれば、地下鉄への案内板・地下通路・横断歩道等が建設されるのかもしれません。
なお電光掲示板には次の電車の到着時間が表示されておらず行先のみとなっていました。
東南アジアにて定時運行というのは難しいのかもしれません。フィリピンの電車は始発と最終しか時刻表はありません。
以上、まだまだ試行錯誤の状態であるとは言えますが、渋滞の無い電車の利便性は非常に高いと改めて感じました。ベトナムにおいてもコンドミニアムに住むような人は電車は利用しないでしょうから、「駅距離」という概念が無いとは思いますが、今後計画されている複数路線が実現すれば違ってくるのかもしれません。
6号線までの地下鉄ネットワーク構想が書いてありましたが、実現するのでしょうか?
*12月31日午後3時にホテルを出た空港へのタクシーが1時間(時速8km!)掛かり、チェックインに間に合わないのではというドキドキを味わったので、都心部と空港を結ぶ地下鉄は出来て欲しいです。
②バス
バスが便利すぎます!日本よりも利便性が高いかもしれません。
「Go!Bus TPHCM」というアプリケーションから、路線バスの行き先・ルートをマップにて視認することが出来ると共に次のバスの到着時間・料金も表示されます。
また、行きたい場所をプロットして検索に掛けるとバス・地下鉄・Grabタクシーでの行き方・料金が表示され、Grabタクシーをクリックするとアプリが連動しています。
フィリピンでは、引き続きジープニーの存続を永遠とやっています。また公式にジープニーの行き先を網羅したHP・アプリはないと思います。例えばBGCバスのHPではその路線図表示がエラーとなっている有様です。
またバス停留所もフィリピンではほとんどありませんので、一度利用しないと乗降場所が分かりません。
運行車輛を変えて欲しいとは思いますが、それには膨大な資金が必要でしょうから、誰でも簡単にジープニーの行き先が分かるようなアプリを開発するなど、出来ることから始めて欲しいです。
また、各ジープニーは独立採算制のため乗客が満員になるまで発車しないので時刻表は当然ありません。これはジープニーの運営団体が運賃を一括管理して乗客の多寡に関わらず平等に分配するという仕組みを導入すれば解決できるのではと感じています。
③Grabタクシー
アプリケーションのシステムとしてはフィリピンと同じですが、その利便性は雲泥の差があります。
フィリピンでは、そもそもGrabタクシーが捕まるかどうかというその次元での話から始まり、予約後に運転手の都合でキャンセルされるという事が日常茶飯事に起きます。アプリ上では何分後に来ると表示は出ますが、全くあてになりません。
実際、12月24日のBGCからマニラ空港ターミナル3へのバイクタクシーは、1度キャンセルされた後、その後捕まらず、ジープニーでGate3まで移動せざるを得ませんでした。
また1月1日のマニラ空港ターミナル3→BGCのバイクタクシーは、ほとんど走っておらず予約できるまでに30分程度掛かりました。行き同様、Gate3まで歩いて行き、ジープニーに乗るという選択肢しかないと思いました。
バイクタクシーでさえこの状態ですので、Grabタクシーはもっと捕まりません。
一方で、ベトナムでは常に多くのGrabタクシーが利用可能となっています。
ベトナムの場合、便利で非常に安いバスが普及しているのと、一般の人はバイクを使うのでGrabタクシーは利用しないから空いているのかもしれないと感じました。
(*バイクが歩道を走り危険であるというのは、ベトナムの良くない点と言えます。)
また流しのタクシーも綺麗な車両を使っています。
フィリピン政府として、インバウンド客の招致を期待しています。
アジア諸国で英語が通じるという希少性のあるフィリピンは、そのポテンシャルは高いと信じています。
観光客の立場から言えるのは、公共交通機関にてスムーズに移動出来て、街は安心安全に歩けるという点は人気となる秘訣と言えると思います。
メトロマニラ地下鉄は(早ければ)2030年に開業を迎えますが、その前にバス停を造る・路線図アプリを開発するなど、それ程お金を掛けずに出来ることは沢山あると感じます。
皆さんは、どのようにお考えでしょうか?
ご意見をお聞かせいただければと思います。
KAKEHASHI Rea Estate
091-6551-5599
+818066313939
nakata.kakehashi@gmail.com
*インスタグラムを始めました。
フィリピンの不動産にまつわる情報を中心に発信していければと思います。