三菱地所がアルカサウスでのオフィス開発計画をお伝えしております(詳細記事)が、今度は三菱商事のオフィス開発が発表されました。
三菱商事は古くからアヤラグループと資本提携してラグーナの工業団地開発、オルティガスのコンドミニアム開発並びにセンチュリープロパティと戸建住宅開発、オフィス開発(Forbes Media Tower)など様々な不動産開発を手掛けてきています。
この戸建住宅開発事業は第一弾としてカビテと呼ばれるマニラ南部の場所で開発を進めているのですが、その低価格にもかかわらずデザイン性がありまた建物クオリティも既存のブロック造ではなく、プレキャスト工法(Wikipedia参照) と呼ばれる建築現場でその建築物の大きさの型枠を作った後に、その型枠の中にコンクリートを流し込んで作る工法を採用しています。そのため、特にフィリピンの場合、職人の技量(腕)の差による外的要因によって左右されるコンクリート養生が、工場での理想的な養生環境で行えるため、高品質・高強度のコンクリート部材を安定して製作できることから、低価格帯物件としてはそのクオリティの良さは光っています。
地図
既に次のプロジェクトにも着手しており、今後はフィリピン大手不動産に並ぶ戸数の供給を続けていくと述べています。
さて今回は、Filinvestという老舗の不動産会社との共同プロジェクトでアラバン地域で行います。アラバン地域については、以前の記事(詳細はこちら)で中国オンラインカジノ業が進出している事をお伝えしていますが、日本でいう双子玉川といった地理的・街並みの類似性がある地域です。
両社が出資する会社の40%のシェアを三菱商事が出資することになるのですが、フィリピンの場合外国人は土地を保有することが出来ず、また法人(会社)が土地を持つ場合においても、その会社の持分は60%以上フィリピン人・法人が保有(外資は40%まで)するという制限があるため、形式上は共同プロジェクトは60%:40%という持分割合が取られます。
本プロジェクト内容
規模:150億ペソ(315億円)*土地代も含まれているものと思います。
土地面積:17,000㎡(5,142.50坪)
建物面積:183,000㎡(55,357.50坪)
建物用途:オフィスを主体とした複合用途
場所:Festival Mallの向かい、Parkway Avenueに隣接していると書いてありますが、具体的な場所が分かりませんでした。現地でも案内看板を見つけることが出来ませんでしたが、この新築オフィスビルの近くではないかと思います。
日曜日に現地に行って来ましたが、祝日のせいか外を歩いている人はほとんどいませんでした。
なお、歩道沿いにはヤシの木が植えられ広い道路と歩道が設けられている事から、ゆったりとした街並み形成がされており、他の街との差別化が図られています。
なお、このオフィスは販売&賃貸募集しているようなのでOLXで検索してみました。
募集価格は200,000ペソ/㎡くらい、賃料は1,000ペソ/㎡くらいですので、実際の成約価格&賃料も同じ90%程度とすると、グロス利回りは6%という感じでしょうか。
Googleの航空写真でも分かる通り、全体の開発はまだまだです。
この三菱商事のオフィスが竣工する頃には、オフィス開発が進んでいるものと思われます。というのは、以前もお伝えしたPOGOオフィスが足りない中で、このアラバン地域にも開発が進んできています。事実、このアラバンにおいて中国人向けの美容院・コンビニエンスストアが1階店舗部分に入居していたり、若い中国人に出会いました。
現時点でオフィスの開発はこれからといった感じですが、その中心部にある商業モールは大盛況でした。
近年このFestival Mallが拡張されていたのとLand Markというデパートが開業しています。
今後の街の発展を期待して、コンドミニアムを保有するのも面白いと感じました。
連絡先:080-6631-3939
Mail:nakata.re@philipinvest.com
代表取締役 仲田 一成 (なかた かずなり)