ロンドンに本拠を置くCapital Economics社から2050年におけるGDP世界ランキング予測が発表されましたので、フィリピンと日本・その他の東南アジア諸国のを中心にサマリーをお伝えいたします。
2050年予測:名目GDPランキング上位20国(予測値)

フィリピンは19位に入り、同じアジア諸国ではインドネシア:7位・ベトナム:14位がTop20位にランクインしています。
2025年は政治汚職による混乱でGDP成長率が4.4%と低迷しましたが、今後も安定的に成長するものと見られておりその原動力は、やはり人口増加&人口ボーナスです。
WHO(世界保健機関)によるフィリピン人口予想は約1億3,500万人と現在より+2,000万人増えると見ており、人口ボーナス期は2050年頃まで続くものと見込んでいます。
我が日本は、人口減少(約▲2,000万人減少予測)&高齢化&生産年齢人口減少にも関わらず世界5位に留まる見込みです。
以下に2025年現在(データはIMF参照)から2050年のランキング推移グラフを添付します。

このグラフからはフィリピンが順位を上げていることが分かりますが、より飛躍的な伸びを示しているのがライバルと考えられていたベトナムです。
現在時点では2国間に大きな差がありませんが、その差が広がる予想となっています。
その背景を確認するため、まずは将来人口予測を確認します。

ベトナムは人口が頭打ちになりつつある一方で、フィリピン・インドネシアは今後も増える見込みです。
ベトナムはほぼ人口が増えないにも関わらず、国全体のGDPがフィリピンよりも上位となるという事は1人あたりのGDPが高くなることを示唆しています。
では、具体的に数字を確認していきます。

2050年時点の1人当たりGDPについて、ベトナムは約10倍になると予想されており中国の水準と変わらないほどの急成長予測となっています。
フィリピンも5倍超になる見込みですが、インドネシアの成長率にも劣る予想です。
IMF(国際通貨基金)データによる2025年の1人あたりGDPとCapital Economics社の2050年予測をグラフ化すると、ベトナムの驚くべき成長力が可視化されます。

また以下のグラフは2025年・2050年の1人あたりフィリピンGDPを1とした場合のそれぞれの倍率を示しています。

ベトナム・インドネシアはフィリピンよりも成長率が高いことからその差が拡大しますが、日本・中国との差は大きく縮める予測です。
ベトナムは「中所得国の罠」を突破する見込みであるという事が衝撃的に感じています。
例えば「タイ」はかつては東南アジアの成長国の象徴的な国でしたが、現在は生産年齢人口が減少し、人件費高騰してしまい先進国となるのは難しいと言われています。
以上の成長率の差の背景について人口ステータスの観点から探ってみました。
2050年時点の各国の人口動態は以下の通りです。
・フィリピン:依然として若く(平均約32.8歳)、人口増加が続く「成長期」
・ベトナム:人口の頂点に達し、急速な高齢化に悩む「転換期」
・インドネシア:人口ボーナス期が2040年頃に終了し、増え続ける高齢者を少ない現役世代で支える構造への「転換期」
日本もかつて「高度経済成長期」があり、ベトナムは今がまさに高度経済成長期に入っていると言えるといえ、人口動態による各国のある特定期間の経済成長率の差が表れると理解できます。
したがって、2050年以降はフィリピンの方がベトナムよりも成長率が高くなるというレポート(例:ゴールドマンサックス2075年予測)も出ています。
2060年まで人口が増えると考えられているフィリピンの1人当たりのGDPが高くなるのは、人口が横ばいになる2070年頃となるのではないかと思料されます(数字としては人口が増えない方が1人当たりGDPは高くなる)。
今回のレポートから、フィリピンは人口ボーナスにより安定的に成長が見込めるがその「成長速度は遅いが、長く続く」ものと見込まれるのではないかと認識しました。
メトロマニラのコンドミニアムは、供給過剰による市況悪化が現時点でも続いていますが、今後のフィリピンの経済成長により国民の所得が上がり、また人口増加も相まって不動産市況が改善していくことを期待しています。
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