前回のColliers(コリアーズ)マーケットレポート住宅2018Q1 その1に続きを記載したいと思います。
(前回の記事はこちらをご参照ください)
フィリピンコンドミニアム市場において、強い購入意欲・大幅な価格上昇並びに大量供給が続いていることから不動産バブルが弾けるのではないかという懸念を持つ人が出てきています。
まずコリアーズはバブルの特徴を下記通りとしています。
①強い需要、思惑(売買)(根拠なき)活況からもたらされる急激な価格上昇
②物件供給を上回る豊富な需要
③ディベロッパーがそれらの強い需要目当てに供給数を増やし始める
④思惑的売買が更に広がり需要が更に高まること
⑤ある時点から需要が減退する一方で、供給は増え続ける
⑥以上の結果、価格が暴落しバブル崩壊となる
コリアーズは、下記の2つの理由は現在のマニラのコンドミニアム市場がバブル崩壊には至っていない根拠となるのではと反論しています。
1)2018年の新規供給数が当初の27,000戸から12,700戸へと減少しており、供給超過が緩和される見込みであること
(コリアーズは竣工遅れによりもっと実際の供給数は減るものとみている)
2)今四半期で見せたマカティ・湾岸地域における空室率の改善は、思惑によるものではなく実需によるものであることを証明したこと
2)について中国資本会社による購入が2017年から今年も継続しておりカジノ等のオンラインゲーム企業がオフィス需要、またその従業員の住宅需要がを創出しているとの報告がディベロッパーより挙がってきていると述べています。
また上記中国資本の流入により、湾岸エリア・マカティは立地的な恩恵が強いとも述べています。
私自身の感覚ですと、確かに2013年頃に投資検討していた時期と比べると価格は倍くらいになっているなぁという感じはあります。世界的な金融緩和により金余りがフィリピンにも流入しているのは事実でしょうが、年率10%程度の上昇というのはGDPが7%前後成長している国においては健全な水準なのかぁと感じています。
むしろGDPの成長が無く、人口(需要)が減少し外国人が投資&居住しづらい日本のマンション価格の同期間における価格上昇のほうがバブルではないのかと感じています。
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代表取締役 仲田 一成 (なかた かずなり)