本日2019年5月13日はフィリピンの選挙日となっています。
中間選挙であり、ドゥテルテ大統領の人気が高く大きな政権交代等の大きな動きは無いと考えられることから盛り上がりはそこまででは無いのかもしれませんが、私にとっては初めてのフィリピンの選挙のため驚きが多いです。
まず、選挙カーは大音量の音楽を流して街中を移動します。それも何十台と列を成すので、交通渋滞が発生します。
人を屋外に出させる方法としては、飴が使われています。飴を選挙カーから投げ、それを拾うために人が外で待っているのです。物で釣るという事ですね。
また街中が違法な選挙ボード、チラシで覆われてしまいます(新聞記事より)。
みんなやっているので問題無いという認識なのでしょうか。記事コメントからもそれを感じます。
もちろん、選挙が終わったらこれらはゴミとなるわけですが、選挙人が自ら回収することはないので街がそれで当然のように汚れます。
なおボニファシオグローバルシティは、道路等を含めて全てがアヤラが所有するプライベート資産なので、街中には当該選挙に関するポスター等はありません。
アヤラが私有資産内で選挙活動をすることを認めていないという事です。なので、選挙カーも中には入って来ません。
(住んでいる人も選挙権のない外国人あるいはフィリピン人富裕者なので、飴を巻いても人は寄ってこないでしょうが・・・)
最後に大きな問題がやはり選挙権となります。フィリピンでは賄賂による選挙権の買収は当然に行われているようです。
(なお日本も1970年代は普通に行われていたと聞いています。)
マーケット相場は700ペソから1700ペソ(1,500円~3,500円)ですが、月額10,000ペソ以下で暮らす貧困層には大金です。
この記事でも「Vote buying is as destructive to our democracy as illegal drug is destructive to our physical well-being.」と述べています。
しかし、貧困層には将来の10,000円より今の1,500円を選択してしまいます。
つまり、資金力のある財閥が好む政治家が当選し、フィリピン財閥等が支配する政治・経済体制は残され、財閥解体・外資規制撤廃による競争激化により例えば、公共料金の値下げ(電気代・インターネット代は日本とほぼ同じ水準です。)は期待できない事となります。
結果、多くの貧困層が搾取される体制がそのまま続くことになります。
今後のフィリピンは、大多数を占める貧困層が豊かになることで爆発的な経済成長が期待できると考えていますので、国民の大多数である人々が将来豊かになるためにはどのような選挙人を選ぶべきかという教育が必要であると感じました。
皆さんのご意見をお聞かせ願えればと思います。
仲田リアルエステート株式会社
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代表取締役 仲田 一成 (なかた かずなり)