日本を代表する不動産会社であり、東京丸の内の大家と呼ばれる三菱地所がオフィス開発でフィリピンに進出しました。
(三菱地所公式IR)
同じ三菱グループである三菱商事がアヤラグループと資本関係が有ることから、地所の開発もアヤラグループとやるのではないかと思っていたので、Arthalandと共同開発事業を行うのは意外であったのと、また開発する物件がArca South(アルカサウス)という、地所には似合わない場所というのも意外感があります。
定石であれば、マカティ/BGCでアヤラグループと開発するのが三菱地所らしいプレイかと思いますが、ややフィリピン進出が他の国内不動産会社から遅れている分、リスクを取ってでもリターンを出したいという考えなのでしょうか?
将来的に、このアルカサウスのオフィス持分(40%)を日本のジャパンリアルエステートREIT に入れたら面白そうですけどね、実現するでしょうか?
さて、共同事業家であるArthalandはフィリピンの証券市場に上場している会社であり、物件数は多くは無いですが非常に魅力的な物件を開発しています。
下の写真の右側はArthalandが開発したBGCのオフィスビルでガラスカーテンウォールの近代的なビルで、シャングリラホテルの前に有ります。
さて、本題のアルカサウスで開発する物件についてですが、イメージ写真が上の写真の左側のオフィスビルです。
(アルカサウスについては、過去の記事:アルカサウスの魅力を参照ください)
三菱地所の発表によると14階建で延床30,000㎡(9,075坪)のビルを2021年竣工に向けて年内に着工する予定です。ターゲットとなるテナントは、コールセンター等のBPO業と見ています。
地所のIRでは「オフィスの区分売りにも対応」と記載されているのですが、プレビルド案件として投資家に販売することがあるかもしれません。
三菱地所というイメージですと、原則外部に売却することなく長期に渡り賃貸運営する感じが日本ではありますが、この物件は長期保有で考えていないのかもしれないですね。
なお現状のアルカサウスは、数棟のコンドミニアムが竣工した程度でモールが建設中であることから、閑散としています。
地下鉄が開業する2025年まで先は長いですが、この街がどのような発展を遂げているのかは楽しみです。
長期目線で投資できる人であれば、現在竣工を迎えている物件を所得して、モールのオープン、6年後の地下鉄開業で便利となり人気の街となったタイミングで売却するという戦略も面白いと思います。
最後に三菱地所のIRで出ていた地図を抜粋させて頂いたのですが、注目したのは「新設地下鉄」の路線です。
ボニファシオが黄色で塗りつぶされてしまっており不明瞭ではありますが、この緑の点線が「三菱地所」が知り得る情報元から得た正しい情報であれば、BGCの南側の駅はC5道路の近く、マーケット・マーケットの近くではないかと考えられます。
「セレンドラ」の横にならないかぁと願ってます。
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代表取締役 仲田 一成 (なかた かずなり)