フィリピン_コンドミニアムの買い時到来?_Colliers Reprot_2020 1Q

コロナウィルスの影響を考慮したフィリピン不動産マーケット情報(2020年第1四半期)がColliersより公表されました。

結論から先に申しますと、2020年は価格の下落が予想され投資家にとっては買い時到来!とコメントしています。

 

リーマンショック後の2010年以降、価格が下落することが無かったフィリピンにおいて、私にとっては初めての価格下落予想となっています!

 

では、住宅市況について詳しく見ていきます。

空室率については、オンラインカジノ業(POGO)従業員並びに一般企業の従業員解雇の解雇等の影響により年間10,940戸の新規供給に対して新規需要は4,500戸しか発生せず、2019年末の11.0%が2020年末には15%まで上昇すると見ています。

POGOが集積する湾岸地域への影響は甚大であるとも述べています。

 

 

空室率が上がれば、賃料は下がります。

2019年末に770ペソ/㎡であった賃料は2020年末に729ペソ/㎡(▲5.5%)下落を想定しています。

なおこの賃料下落率は、1998年のアジア経済危機時の15%下落よりは低いですが、2009年のリーマンショック時の3.7%よりは高い水準を見込んでいます。

 

 

最後に価格です。

2020年第1Qでは+5.9%上昇し、246,000ペソ/㎡(約173万円/坪)となりましたが、本年度末には▲15.1%下落し197,000ペソ/㎡(138万円/坪)と久しぶりに20万ペソ/㎡を下回る大きな下落をColliersでは予想しているようです。

 

 

上記の通り、大きな下落率を想定していますがColliersは過去の経済危機を振り返ると、回復も早いのではないかと見ています。

1998-1999年のアジア経済危機時の9%~24%下落したが翌年の2000年には24%上昇しており、同様に2009年のリーマンショック時は1.5%下落したが、翌年に2.1%上昇したと述べています。

 

スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がフィリピンの2020年の経済成長率(GDP)を当初の+6.6%から▲0.2%減少と予測変更しましたが、一方で2021年は5.1%の予想を+9.0%に引き上げている事からも、経済の回復は早いのかもしれません。

 

 

価格上昇率は低い想定(+1.7%)ながら2021年には上昇が見込まれる中で、需要減少が最も著しい中価格帯(₱3.2M-₱5.9M *約680万円~1,250万円)のコンドミニアムが狙い目であるとColliersは意見を述べています。

 

 

個人的にも、海外で働くフィリピン人(OFW)からの送金により当該中価格帯のコンドミニアムを購入しているケースが多い中で、中東は原油価格の暴落により、北アメリカ・イタリア・イギリスは新型コロナウィルスの影響により何十万人のOFWが帰国せざるを得ない状況になっており、当該コンドミニアムの支払いを停止&転売せざるを得ないFire Saleのケースが出てくるのではと見ています。

また湾岸地域或いはメガワールドが開発しているBGC北側地域で、POGOの中国系企業が大量介しているコンドミニアムの売却も期待出来るかもしれません。

 

優良な売却案件が入りましたら、皆様にもご紹介出来ればと考えていますので引き続きマーケットの動向には注視頂ければと思います。

 

 

仲田リアルエステート株式会社
Mail:nakata.re@philipinvest.com
仲田 一成 (なかた かずなり)

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