フィリピン_体力のない中小ディベロッパーが不安!?

私がフィリピンコンドミニアムに興味を持ち、2013年に購入を決意したGarden Towers 2 について、当初予定では今年の春頃に完成予定で、今年の2月時点で9月にずれ込む見通しという話でした。

しかしながら、新型コロナウィルスの影響により2ヶ月半よるロックダウンとなり、6月からは経済活動の一部再開が認められておりますが、以下アヤラランドへの当該物件引渡時期の問い合わせ返信に記載されている通り、現時点でも工事が再開できておらず引渡日が未定であるという連絡を受けました。

Turnover and construction activities in Garden Towers – Tower (GT) have not yet resumed.
Our construction team is still in the process of putting measures in place to address the “new normal”, taking into account the rules and regulations issued by the national and local government, and the relevant regulatory agencies.
Please be advised that these measures are being put in place to ensure the health and safety of the employees, workers and our clients.

With this, we are still unable to finalize the effect on the completion/delivery dates of GT.

 

なお建設工事が再開できた現場においても、工事に携われる人数を従来の50%に制限されている事から、工事の更なる遅延が不可避となるでしょう。

コロナウィルスの終息が中々見えないフィリピンにおいては、この経済制限が更に長引く可能性が有ります。

コンドミニアムディベロッパーは、販売代金と銀行からの借入によって建物建設を行っていますが、上記のコロナによる工事遅延期間においても高い金利を支払わなければなりませんので、更に販売の方も芳しくないという状況となれば、ディベロッパーが倒産し建物の引き渡しを受けられない可能性がでてきます。

2009年以降、フィリピン不動産市況は作れば売れる大盛況のマーケットでしたので、プレビルド案件がディベロッパーの倒産により引渡されないというリスクは軽視されていたというのが実態かと思います。

 

マカティ中心部の好立地においても、工事途中で止まってしまったプロジェクトが散見されます。

象徴的な例として、アヤラ通り沿いのAlveo Financial Towerとして竣工を迎える本建物はアジア経済危機により建設がストップしてしまいましたが、立地の良さからアヤラランドが購入し、2015年に建設再開されました。

 

アジア開発銀行によるフィリピンの2020年度GDP成長率は、▲3.8%になると予測されています。
(影響の少ないベトナムは+4.1%)

一度制限緩和されていたセブ市では、コロナ感染者数の急増により6/16より再度ロックダウンされており、メトロマニラ地域においても再度のロックダウンの可能性があると脅しています(各市の財政状況の視点からは、再度のロックダウンは出来ない模様です)。

 

新型コロナウィルスによる経済制限が経済危機にまで発展しないように願っています。

 

仲田リアルエステート株式会社
Mail:nakata.re@philipinvest.com
仲田 一成 (なかた かずなり)

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