2019年に工事が始まりました、フィリピン初のメトロマニラ地下鉄工事についてコロナの影響でどうなっているのか心配でしたが、フィリピン運輸省から報告がありましたので共有致します。
その前にこの地下鉄について、再度確認したいと思います。
(なお、マカティ地下鉄とは異なりますのでご注意ください。)
この地下鉄は、フィリピン政府が JICA (Japan International Cooperation Agency) *国際協力機構)からの融資の元、清水建設連合( 清水建設・㈱フジタ・竹中土木・フィリピンのEEI Corp)とフィリピン初の地下鉄開発を行っています。
路線は、ニノイアキノ国際空港からボニファシオグローバルシティ、オルティガス・ケソン市を通り北のブラカン市を結び、34kmの間に17駅を開業する予定です。
候補となっている具体的な駅は北から下記の通りです。
①East Valenzuela
②Quirino Highway
③Tandang Sora
④North Avenue
⑤Quezon Avenue
⑥East Avenue
⑦Anonas
⑧Katipunan
⑨Ortigas
⑩Shaw
⑪Kalayaan Avenue
⑫Bonifacio Global City
⑬Lawton
⑭Senate
⑮FTI
⑯NAIA Terminal 3
⑰Bicutan
運輸省発表では、コロナの影響は無く工事は順調に進んでいるとの事で、更には当該大規模公共事業により9,000人の直接的雇用と50,000人程度の関連雇用を産み出し、景気後退となったフィリピン経済をV字回復させる起爆剤となることを期待しているようです。
一方で、地下の掘削工事に使うシールドマシンは、今年8月頃の到着予定でしたが2021年1月にずれ込み、掘削工事も2021年4月以降となると見られています。
しかしながら、フィリピン運輸省は現時点で上記②~④の先行開業駅の予定は、当初の2022年初頭という時期を変えておらず、むしろドゥテルテ大統領の任期期間である「2021年12月にクリスマスプレゼントとして間に合わせたい」というリップサービスも飛び出しています。
コロナの影響がなくても、3年~5年は計画が遅れるフィリピンですので、本メトロマニラ地下鉄についても、
2025年:部分開業
2030年:全線開通
とが現実的ではないかと読んでいます。
仲田
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