歴史が示すように、今は買い時なのでしょうか?
Colliers(コリアーズ)の2020年第3四半期の住宅レポート内容について、共有致します(2020年末は予測)。
空室率_2020年第3四半期:12.9% → 2020年末:15.3% (+2.4%)
賃料_2020年第3四半期:₱744/㎡(約5,288円/坪) → 2020年末:₱711/㎡(▲4.4%・▲₱33/㎡)
価格_2020年第3四半期:₱215,800/㎡(約153万円/坪) → 2020年末:₱202,200/㎡(▲6.3%・▲₱13,600/㎡)
空室率・賃料・価格について、2020年がボトムで経済活動の再開に伴い、改善していくという見立てに大きな変更はございません。
賃貸需要となる雇用を生み出すオフィスの市況予測も、空室率は8.3%に達し2009年のリーマンショック以来最大となると見込まれています。
また店舗についても、いつ解雇されるか分からない労働環境を憂慮して生活必需品しか買わない傾向が続き、そのあおりで店舗空室率は14%に至り、回復は2022年になるのではと予測しています。
以上の通り、悲観的な話ばかりではありますが、投資は多くの人が不安・悲観的な状況の中で、買うという投資判断が(資金的にも)出来る人が多くの利益を得ている事は歴史が証明しています。
(先行する株価は、日本・フィリピンもコロナ前を回復している事はご存知かと思います。)
なお、余談となりますが日経平均が1990年以来の高値を更新しており、実体経済を反映しておらず日銀による買い支えによるものではないかと言われていますが、国の経済成長率(国力)の差が株価に如実に反映されることを、アメリカのダウ平均株価と比較すると分かります。
1990年の株価を1.00とすると、
ダウ平均株価:11.07倍
日経平均:1.11倍
と10倍の差が発生しています。
2008年の世界金融危機の発症国であるアメリカですが、その時でさえダウは3.45倍となっていたことに驚きを隠せないです。
株価投資も、成長する国にすべきという事を示唆していますね。
さて本題のトップ写真に載せたフィリピンのコンドミニアム価格推移ですが、1997年のアジア経済危機においてGPD成長率がマイナスを記録したことに呼応して、コンドミニアムの単価も下落しています。
一方で2008年のリーマンショック時においては、辛うじてマイナス成長を阻止しておりコンドミニアム価格もほぼ横ばいで推移している事がグラフより読み取れます。
今回のコロナ危機においては、2020年の経済成長率はマイナスになるものと予想されており、価格も下落する予測となっています。
更に危機後の価格を見てみると、GDPの成長率の合わせて価格も上昇傾向で推移してきたことも読み取れます。
つまり、今後フィリピン経済が成長するのであればコンドミニアム価格は上がる・低成長に留まるのであれば横ばいないし下落する傾向が強いと判断できるのではないかと思います。
では、フィリピン経済が今後成長するのか各専門機関等が発表しているデータを見てみたいと思います。
2020年は▲3.6%~▲9.5%まで幅はありますが、いづれもマイナス成長を見込んでいます。
では2021年以降はどうかというと、最低でも5.3%と経済成長するもとの見られています。
2025年まで予想を出しているIMFによると、その後も6.5%程度の成長が続くとの予想となっています。
この予測通りに経済成長が続くのであれば、今後もコンドミニアムの価格が上昇する傾向が強いと言えるのかもしれません。
仲田リアルエステート株式会社
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