(過去記事_2015/5)アヤラ財閥 堅実路線を転換

フィリピン不動産ディベロッパーを先導しているALAYALANDを含むアヤラ財閥に関して、5月30日の日経新聞にて堅実経営からASEAN地域の海外投資にもビジネスを拡大する方針であるとの記事がありました。

記事によりますと、アヤラ財閥は今まで国内の不動産や銀行を中心としたビジネスで堅実経営を進めてきましたが、2015年末に設立が予定されているASEAN経済共同体(Asean Economiic Community)による6億人市場が誕生するのを見据えて海外に本格進出する、との事です。

さて、ASEAN経済共同体(AEC)について私自身もそれ程認識がなかったので調べてみました。
ASEAN自体は1967年に当初5か国で設立(現在は10か国:ブルネイ・カンボジア・インドネシア・フィリピン・ラオス・マレーシア・シンガポール・タイ・ベトナム・ミャンマー)されており、1992年にASEAN経済圏の確立・強化を目的に、加盟国が段階的に域内関税を引き下げ、ASEANを自由貿易地域とする『AFTA(ASEAN自由貿易協定)』が締結されています。
更なる関税撤廃等を目的としたものが、今年の年末設立予定であるAECです。これにより、域内のモノ、ヒト、サービスの自由化が促進されると考えられています。

ASEANは他の経済統合体であるEUと比べてGDP総額、1人あたりのGDP貿易額について大きな差がありますが、人口という観点ではEUを上回っています。
すなわち、経済成長の著しいAsean各国の経済成長➡中間所得層の拡大➡モノへの消費増大➡GDPのさらなる成長
が見込まれているのです。その母体となる人口は6億人です。日本の1.5倍の人数で、非常に大きいのです。しかも非常に若い人が人口の中心帯となっているのです。

さて話を不動産のAYALALANDに戻しますと、既にマレーシアの不動産開発会社であるMCT Consortiumの株式を取得しており、マレーシアでの不動産開発への布石と考えているようです。またミャンマー、ベトナム、インドネシア、タイへの投資も予定しているようです。

不動産投資という視点から改めて考えてみると、人口=需要となるので住宅が必要となる若い人が多い国へ投資すべきというのは鉄則のような気がします。
国レベルで人口の減っている日本においても、皆さんご存知の通り、人口の減っている県・地域は地価が下がっており、一方で人口の増えている東京は地価が上がっており、この傾向は変われないと思います。

この事実を常に念頭に入れて不動産投資を考えるべきであると改めて感じました。

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