今年に入ってから、円高ドル安が続いているというニュースをお聞きかと思います。
景気の不安感が強まると、円高になるというのは如何に日本という国の財務状況が優れているのかが分かりますね。
(財務省は、税収を上げたいので常に危機感を国民に煽ってますが・・・)
さて、円高は対ドルに対してだけではなく、フィリピンペソに対しても同様に強くなっています。
私がGarden Tower2を購入した2013年12月時点のペソは対円に対して、2.3円程度でした。
2月12日現在の相場は2.3864円までペソ安となっていますので、2年かけて黒田総裁がバズーカ砲で安くしてきた円が
ほんの数か月で元に戻ったということになります。
具体的にグラフで見てみましょう。
まずは過去5年間(出典はYahoo Financeです)。
2013年の急上昇は、2013年4月に実施したマネタリーベースを2年間で2倍にするという金融緩和の影響で円が安くなりました。
1.8円程度で推移していたレートが2.48円まで上昇しています。
2回目のバズーカ砲は、国民がハロウィンパーティーで仮装していた2014年10月31日に発射されました。
この時は、1ペソ2.4円が2.7まで急上昇しました。
私も当時この水準だと、円ベースでの投資はもう難しいと感じたのを鮮明に覚えています。
なお、ピークは2015年1月につけた2.8円です。
つまり、不動産価格が為替だけで2年で1.5倍に上昇したこととを意味します。
(この時期に既に物件を持っていて、売却まで済ませていた人はさぞかし儲かったでしょう。)
次に直近6ヶ月のグラフです。
2015年に入り、ほぼ横ばいで推移してた為替はチャイナショックを契機に調整色が強まってきました。
私自身も当コンドミニアムの支払いが迫っていたので、このタイミングで送金しています。
2016年に入ってからは、皆さんのご認識の通りのダイブ状態となっています。
それでもフィリピン経済は、旺盛な個人消費を背景に引き続き好調を維持しており昨日の11日の金融政策決定会合において政策金利の4.0%を据え置く判断をしていることからも、他のアジアの国(例えばマレーシア)と比較して、その為替が高位安定しています。
問題はこの後の動向かと思います。株はその流動性が高いので、景気の動向を敏感に受けてすぐに価格が上下しますが、
不動産はその流動性の低さから、景気・株価に対して遅行するのが常です。
リーマンショックの時も同様な動きであったのを覚えている方もいらっしゃると思います。
(個人的な意見としては、半年から1年程度遅れると感じています)
つまり、今の世界的な株価の下落が実体経済の減少(景気後退)を反映した本当の調整につながるものであれば、不動産の価格調整も避けられなと思われます。
特に海外投資家にとってその海外投資不動産は、一般的に投資優先順位の低い位置付けですので、嵐が去るまで持っていようという思考にはならず、真っ先に売ろうという思考が強まります。
また投資家は同じように行動するので、同時期に大量の売却案件が市場に放出されるので、その価格下落率は大きくなりがちです。
なお、この動きは、中国人・台湾人等が購入している日本のマンションについても同じことが言えるので、マンション価格が一般サラリーマンの年収倍率が10倍となり、実需以上の価格となっていることを鑑みると、日本のマンションも無傷ではいられないかぁと不安視しています。
この価格動向については、AYALAの担当者とも密に連絡を取り、皆さんへ情報提供させて頂ければと思います。