Colliers(コリアーズ)最新フィリピン不動産市場レポート

2016年度第4四半期(10月から12月)の最新レポートが発表されましたので、以前のレポート同様、内容をまとめて報告させて頂きます。

まずはコンドミニアムの市況です。

空室率については、かつてから言われていた通り、またフィリピンに行かれた人であればご存知の通り、大量供給を受けて2015年第2Q以降増え続けています。その数字は高級物件を含め13%を超え、更に増加すると予測されています。

特にボニファシオグローバルシティでの供給量はすさまじく、現在の全供給数:24,000戸に対して2017年に8,500戸(+35%)!増えます。

今年、ボニファシオグローバルシティの北側地域でフェデラルファンドが開発を進めるPark Westが竣工予定で713戸が供給されます。なお、このPark WestはSerendraを購入する際の競合物件内覧で実査しており詳細内容はこちらの記事を参照頂ければと思いますが、場所は中心部よりやや外れており、周辺地域が開発されるまでにはあと数年掛かるという印象です。

下のグラフが2013年第3Qからの推移です。

vacancy rate_2016Q4

今後供給される物件は、中心部ではないやや外れた地域のものが多く、私の所有するセレンドラと完全な競争関係にはならないとは思いますが、それらの物件の賃料が低ければ、安さに惹かれて借りる賃借人もいるでしょうから、全体としては賃料が下がる傾向は止まらないと思います。

空室率が上がるという事は、賃料は下がりますという教科書通りの賃料動向が下記のグラフです。

Rent_2016Q4

空室率が最低を記録した2015年Q2から6か月遅れで賃料単価もピークを迎え、下落傾向が続いています。現在は3年前の水準に戻った感じでしょうか。

私が募集中のセレンドラは、680ペソ/㎡ですので、家具付き物件であれば当該水準は妥当な気がします。

最後に価格水準です。

賃料が下がっているのであれば、利回りが変わらなければ価格は下がるはずですが、下のグラフの通り、逆に上がる予測となっています。

capital value_2016Q4 makaticapital value_2016Q4 bonifacio

(なお、今回のレポートから価格の上限値がなぜか大幅に増加しており、今まで使っていた中間値では数字の誤認があると考え、レンジ表示とさせて頂いています。)

下限値も前四半期を超えており、また1年後の予想において

マカティ:+14.73%

ボニファシオグローバルシティ:+10%

という予測です。

なおこれ程上昇するか詳細な説明はございませんが、好調なフィリピン経済、海外からの投資環境に支えられた取引価格主体で価格形成が行われているのでしょう。

長期的には価格はまだまだ上がる可能性が高いと思われますので、急ぎの資金用途でなければ10年くらい寝かせておくイメージで買っておいても良いと思います。

 

フィリピン不動産投資にご興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、お知らせください。

今から取得するのであれば、中古物件を検討したほうがよろしいかと思いますので、お勧めの中古物件をご紹介できればと思います。現地調査にも同行可能です。

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