マニラ閉鎖から約2週間が経ちました。
タクシーもGrabも使えない事から、現在住んでいるボニファシオグローバルシティの状況並びに新聞・ニュースで確認出来ている内容を報告いたします。
3月26日時点でのフィリピン全体での新型コロナウィルスの感染者数は707人と前日より71人増加、死亡者数は45人と前日より7人増加とメトロマニラの閉鎖にもかかわらず、日々増加しています。
現在の移動(行動)制限について、原則スーパーマーケット、薬局等の生活必需品の購入以外の時以外は、外出が認められていません。またその買い物の為に外出できる人は家族のうちの1人に制限されています。
では、実際に誰がその外出を取り締まっているのかというと、フィリピンの各市町村にはバランガイと呼ばれる地区自治会があり、例えばその地区内で不動産開発を行いたい場合そのバランガイからの許可証を貰る必要があるなど、より住民密着の行政としての機能が与えられている自治会であり、彼らがバランガイPassと呼ばれる買い物時等の外出許可証を発行しています。
しかしここはフィリピンなので、このような自治会は住民の為に何か協力してあげようというような組織ではなく、どうにかして金儲けが出来ないのかと考えるのが国民ですので、今回もメトロマニラ封鎖による金儲けを編み出し、下の風刺画が表すように外出許可証の発行料を住民に請求するという問題が発生しています。

はい、もちろん違法行為ですので、逮捕者が出ています。

なお、この許可証の発行状況並びに外出制限について、現時点では場所により大きく異なるようです。
ボニファシオグローバルシティにおいては、現時点でこの許可証が発行されていません。というよりも、フォートボニファシオ全体が行政が直接管理する土地ではなく、民間企業による自治が認められている事から他の地域のバランガイとは異なる扱いとなっているように考えています(もし正しい情報をお持ちの方がいましたら、ご教示願います。)。
従って、以前は公共交通であるジープニーがボニファシオグローバルシティに入ることを認めていなかったことや、昨年の選挙においても選挙活動をこのボニファシオグローバルシティ内では行われていなかったのも同じ理由かと思います。
従って、BGC内においては事実上外出制限はなされておらず、住民の良心によるものとなっています。
ですが、多くの住民がこの外出制限を厳守している事から、BGC内は僅かな車と人が行き交う程度の交通量となっています。
特に20時以降の外出禁止時間帯は、殆ど車も走っていない事からジープニーのうるさい走行音と常にクラクションを鳴らしまくるフィリピンスタイルの車が無いと、こんなに静かな街になるのかと、とても驚いていましたが徐々にこの静かな街が普通に感じるようになりつつあります。
交通渋滞&騒音のないBGCがニューノーマルになった感じです。





またマスクをしていないとお店の入店を認めないお店が出てきています。政府からは当該方針は出しておらず、自粛するよう要請していますがお客様の安心を買うためにお店独自で実施しています。


静かなボニファシオグローバルシティの住環境は最高になりましたが、渋滞&騒音があるという事は別の言い方をすると活発な経済活動が行われている事を意味します。
現在、外国人へのビザ発行を中止しているのですが、このマニラ閉鎖終了予定の4月14日以降もしばらくは入国制限を解除しないといううわさも出ています。
不動産の話をしますと、以前からお伝えしています通り、オフィス賃貸市場をリードしているのは紛れもなく中国のオンラインカジノ業ですので、彼らが自由にフィリピンに来れない限りは、マニラにおけるオフィスの賃貸需要が増えず結果として住宅需要も増えません。
現時点では、このマニラ閉鎖によりホテル・商業施設においては目に見える形で不動産業界に影響を及ぼしていますが、オフィス市場並びに住宅市場において影響が発生するのか不明です。
このマニラ閉鎖並びにビザ発行停止が長引けば長引くほど影響が甚大になる事は確実ですので、当該情報について随時アップデートしていきたいと思います。
仲田リアルエステート株式会社
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代表取締役 仲田 一成 (なかた かずなり)