2022年7月~9月の第3四半期の住宅マーケットレポートがColliersより発表されました。
総評としては前四半期(当記事を参照)同様、住宅市況の回復の確認するレポートとなっており、着実な不動産市況の回復を再認識できます。
下の図にて、2022年度の主要データをまとめています。
注目すべき数字としては、その住宅需要が大きく増加していることが見て取れます。
需要の増加→空室率の減少→賃料の増加という順当なサイクルが始まったと言えます。
しかし数字を詳しく見ると、本年度末の空室率が悪化していることにお気づきだと思います。
その理由として、コリアーズは湾岸地域において本年度6,030戸の新規供給が予定されている中で、オンラインカジノ業(POGO)従業員等からの需要が期待できないことを挙げています。
その結果、湾岸地域の空室率は26%に悪化(3Qは25.5%)するという予測されています。
つまり、4戸のうち1戸以上空いているということです!
コロナ前においては、湾岸地域の住宅賃料がマカティ・BGCを超えて最も高い地域となったこともありました。今後の湾岸地域の不動産市況は、オンラインカジノ業(POGO)の政治動向次第(関連記事はこちらを参照)と言えます。
その他地域においては大量供給の時期は過ぎています。
結果、BGCを超えて湾岸地域が最大のコンドミニアム供給数を抱える街となる見込みです。
なお、それでもBGCの3千戸の新規供給はロックウェルの半分超の戸数を意味していますので、大きい数字でであることには変わりがないように感じます。
以上、ざっと数字を確認してきました。
コロナ直前の2020年第1Q当時は、
賃料:786ペソ/㎡
価格:246,000ペソ/㎡
を記録していましたのでの、当水準まで回復するのには時間を要するものと考えられますが、前四半期の賃料&価格上昇が一時的なものではなく、着実に回復軌道に乗ってきたこと示すものと考えられます。
最後にコロナ制限について、日常生活においては室内でのマスクが強制ではなくなり、モール内でもマスク無しで入れるようになりました。
(ロックダウンが行われ、更にフェイスシールドも強制であった国とは思えないほどの激変を感じます。)
またフィリピン入国においてもワクチン2回接種者はPCR検査等は不要となり、ワクチン未接種の人もPCR・抗原検査で入国可能となり、コロナ前の状態に戻りつつあることを感じます。
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フィリピンの不動産にまつわる情報を中心に発信していければと思います。