フィリピンは、英語を公用語としており公共の案内板等は概ね英語表記となっており、また多くの人が英語を理解してくれるので日常生活においては、タガログ語を知らなくても大きな支障はありません。
とは言え英語が標準語ではありませんので、フィリピン人同士では英語はほぼ使いません。
また、長くマニラに滞在するにつれて感じるのは、例えば銀行の窓口の人の中には英語が通じない人に出くわすこともあり、当初感じていたほどはフィリピン人全般としての英語能力はそれほど高いとは言えないと感じています。
なおフィリピンの場合、
英語力≒社会的階層
となっていることが多く、その人の英語能力を見ればどの社会階層に属するかが概ね判別可能です。
背景にあるのは、裕福な家庭はその子供を私立の学校に通わせる財力を有していることから、当学校生活において厳格な英語漬けの学習環境で過ごすこととなり、必然的に彼らの英語力は上達します。
さて本題の英語力ですが、ノルウェーの会社である「Education First」社の2022年度の英語を母国語としない国における英語能力ランキング(本リンク)が発表されましたので、当ランクにてフィリピンの英語力が世界と比較してどの位置にあるのか並びに日本はどうなのかを確認したいと思います。
当ランクは111か国を以下の5段階のグループに分けてランキングが作成されています。
No1_Very high proficiency
No2_High proficiency
No3_Moderate proficiency
No4_Low proficiency
No5_Very low proficiency
フィリピン:22位(グループ2)
日本:80位(グループ4)
フィリピンでは英語が通じるというイメージ通り、グループ2のHigh proficiencyに属しています。
一方で、日本のランキングの低さが際立ちます。
感覚的には、他のアジアの国と同程度ではないかと感じますが、同ランキングにおいてはベトナムはおろか、インドネシアと同レベルとなっています。
グループ1には、シンガポールと南アフリカを除いて北欧の国々が占めており、納得の結果であると感じます。
グループ2には、フィリピン・マレーシア・セルビア・香港など英語での生活に支障が無いであろうと感じる国々が並んでいます。
グループ3で、個人的に特筆すべき国は韓国(No36)です。
オーストラリア留学経験において、どの学校でもElementary Classは日本人か韓国人で占められており、いつもボトム争いを繰り広げていた記憶があります。
以下のグラフは「アジア枠」でのランキングです。
フィリピンはアジアの中ではNo2に位置しています。
韓国はNo5と、私としては驚きです。
さて日本は、当ランクが発表された2011年から2015年までグループ3のModerateに属していましたが、2016年から現在に至るまで統計加入国が増えるに従い徐々にランクを下げてきており、今ではアジアの中でも下位に属しています。
まさに日本の国際的経済力の低下に呼応するように、英語力ランクも下がっているように感じてしまいます。
以下G20に属する国でのランキングを作ってみました(英語が母国語の国を除く)
英語が全てとは言いませんが、G7にも属する日本の英語力は「低い」と本データからは認めざるを得ません。
30年経済成長をしていない日本と昨今の円安を受けて、海外で働いた方が裕福な生活が期待できるといった記事を最近見かけることがありますが、英語力の乏しい日本人の場合、それならば「まずは行ってみよう」と実際に行動に起こす人は限られてしまいます。
あるいは、海外に優秀な人材を奪われないように日本人の英語力を上達させないという国家の陰謀があるのではないかとも思ってしまいます。
フィリピンの場合は、優秀な知能が海外に行かないように職業によっては制限がされています。
一方で、AI技術等の発達により自動翻訳・同時通訳が日常となりつつあります。
近い将来において、当技術により言葉の壁がなくなり多くの日本人が容易に海外に飛び出すことが出来ることを期待しています!
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フィリピンの不動産にまつわる情報を中心に発信していければと思います。