フィリピンの新聞「PHILIPPINESTAR」の記事に興味深く考えさせられるものがありましたので、共有させて頂きます。
現在においても、音楽・TV・ドラマ・食事とあらゆる分野で韓国(韓流)が日本・アジアのみならず世界においても人気を博していますが、フィリピンにおいてもその勢いを感じます(一方で、日本のそれは影を潜めています)。
その繁栄の背景を本記事で触れており、中国・日本という大国に囲まれた立地的に不利な環境と1997年の韓国通貨危機によりIMFより資金支援を受けた経済環境の中で、国策として「韓国文化」を売り出すことを進めたと記されています。
また、私もなぜ韓流ブームが起きたのか、をネット検索してみますと「韓国エンタメはなぜ世界で成功したのか」という書籍が見つかりました。その本の中で、
1990年代後半はにおける日本のJ-POP・ドラマは時代の先端を行く「イケてる」ものであり、韓国政府の規制をかいくぐってでも「見たい」・「聞きたい」ものであった。
と記されています。
当時の日本は、経済的にはバブルは既に崩壊していたといえども、文化・テクノロジーとしてはにはアジア諸国より優れていたのであろうと思料します。
その後、韓国はIMF支配下での韓国産業界の変化(輸出強化とIT化)と世界的なデジタル社会化への対応を進める中で、特にデジタル化に伴うSNSの普及により今日の「韓流」人気になっているが、それは20年以上前からの努力によりやっと現在花開いたとも書いてあります。
私は、日本は「失われた30年」には、経済力(1人当たりのGDPは韓国の方が+8%高い)だけではなく「文化力」も失ったという事に気付かされました。
ご年配の方で、もしかしたら、韓国は日本のことを憧れて追いかけているという幻想をお持ちの方がいるかもしれませんが、むしろ、日本はもはや「ライバル」ではないという事実を知るべきかもしれません。
経済危機という状況となると「人間」は変化を受け入れるのだとも感じます。かつて、黒船という危機が訪れて変わった日本ですが、今度いつ日本に「危機」が訪れるのでしょうか?
ここで韓国文化が成し遂げた実績を述べる必要は無いとは思いますが、象徴的なものとして
・BTSの「Dynamite」がアメリカビルボードで1位(*非英語圏では1963年の坂本九の「*SUKIYAKI*」以来の快挙)
が挙げられます。
実際、Good Country Indexという163カ国が、それぞれの政策や行動を通じて、どれだけ世界全体の利益にも貢献しているかを評価するランクでありその「文化」部門(音楽、映画、文学などの文化的な影響)で、2024年韓国は6位(全体:37位)、日本は49位(全体:34位、フィリピンは110位(全体:87位))と韓国は上位となっています。
そのことは実際の数字としても表れており、韓国を訪れる外国人旅行者について最も多かったのは21歳から30歳のグループ(約280万人(全体の25%))で、韓国は特に若年層の観光客に人気があり、K-POPや韓国ドラマの影響が強いことが背景にあると考られています。
私の実感としましても、以前チェジュ航空にてソウル経由でマニラに行ったのですが、その時は日本人の若い女性の乗客が多く、マニラ便とこれほど客層が違うのかと驚きました!
さて、ここからが本題です。
2000年代初頭は日本の文化に憧れた韓国が、どのようにして世界から人気を博する文化を創り上げることが出来たのか?(その当時、K-POPがこれ程人気となると予測できた人はいないのではないでしょうか?)、
もしこのノウハウが分かれば、フィリピンも20年後の2045年にはP-POPが人気となっている可能性があるという事です。
本記事の筆者である「Mary Ann」氏は、
「韓国人は自国のものが大好きである」
という強い愛国心から導かれたものであると主張しています。他国の音楽・映画・食事ではなく、自国のものがNo1であるという考えです。
(一方でどの国でも自国のものが好きであり、自国出身のスポーツ選手を応援する傾向はあるので、それだけでは説明できないような気がします。アメリカファーストというスローガンは分かりやすい例だと思います。)
まずは政府からという事で、フィリピン政府は昨年2月に「Tatak Pinoy Strategy: TPS」政策「あらゆるレベルの政府調達において、フィリピン製品およびサービスを優先的に使用する」を実行しているようです。
また輸入品については、フィリピン国内で同等商品が見つからない場合は輸入を認め、政府としては国内企業等が当該商品を供給できるようにサポートすべきであると主張しています。
フィリピンの若い人々に自国商品を愛し、誇りに思う道徳を広め、P-POPブームが到来することを期待したいです。
皆さんは、どのようにお考えでしょうか?
ご意見をお聞かせいただければと思います。
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フィリピンの不動産にまつわる情報を中心に発信していければと思います。